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むか~し、世界文学全集で読んだビクトル・ユーゴーのレ・ミゼラブル。最近は映画で見た人も多いかもしれないが、あのジャン・バルジャンが、追手を逃れて走る長い下水道、実はナポレオン3世の下水道政策を批判するための“舞台”だったと言われている。ちょうどその頃、不衛生なパリは「下水道改革」の真っ最中。ビクトル・ユーゴーとナポレオン3世は犬猿の仲だった。結局、この作品でパリの下水道は、一つの“文化”として一気に世界中に知られることになった。

現代生活の衛生面を支える下水道。ところで日本ってどうなってるの?
そんな疑問に答えてくれるのが、一般人向けの本格的な下水道紹介本として、
国土交通大臣賞(循環のみち下水道賞)グランプリを受賞した、Pen+(ペン・プラス)
『下水道のチカラ』(CCCメディアハウス)。「他分野とのコラボレーション」、
「未来を見据えた技術」にスポットを当てたPen+(ペン・プラス)『大いなる可能性を秘めた
下水道のミライ』が発売された。

これが結構面白い。衛生的な生活を支えるという基本を越えた活用に踏み出している現代。
下水を処理する過程で生まれる汚泥は、実はエネルギーの宝庫。なかでも注目されているのが
燃料電池の原料となる水素だ。下水道と「燃料電池自動車」の関係は目からウロコ。
「下水道」と「食」という、一見不釣り合いな組み合わせは「ビストロ下水道」。
下水道由来の肥料を使って果物を栽培したり、汚泥処理過程で発生するCO2を利用して海苔を培養できたり。
マンホールの蓋を鑑賞する人たちには、「デザイン蓋派」と、「骨董蓋派」がいるなんていうディープな話も。今日からちょっと、足元が気になるかも。

(掲載元:OVO [オーヴォ])

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